田辺スポーツパーク
田辺スポーツパーク
建物概要
設 計 中央コンサルタンツ・
石本建築事務所特定設計業務共同体
監 理 株式会社 岡本設計
構造規模 RC造+PCaPC造+S造
耐震壁付ラーメン架構
地上2階、地下1階
延床面積 7964㎡
施 工 田中・東宝・裏地特定建設工事共同企業体
受け取れ、パワー!
田辺市、みなべ町、上富田町、白浜町、すさみ町、串本町のエリアで合宿誘致するため南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会が設置されております。
『世界遺産登録された熊野古道をはじめ豊かな自然に恵まれた南紀は、心も身体もアクティブになる魅力に溢れた場所である。日本ジオパークに認定されたエリアでは、迫力のある奇石や巨岩、優美な滝や特色のある渓谷など、壮大な自然を楽しむことができる。人工では作ることのできないこれらの自然の造形美に圧倒的なパワーを感じずにはいられない。そして、この南紀も会場となった「2015紀の国わかやま国体大会」の開催を機に各スポーツ施設が整備された上に、高速道路の延伸によって交通アクセスが格段によくなった。スポーツ合宿に適した条件が揃った、和歌山・南紀。この地のパワーを全身で受けとめ、それぞれの限界を超える力を発揮していただきたい』をパンフレットにおりこみ、旅行代理店など様々なところに営業活動し南紀に合宿誘致をしています。
その中でも田辺スポーツパークでは、企業クラブチームや海外クラブチーム、大学から地元のクラブまで合宿しています。
この田辺スポーツパークで、遠くからでも際立って見えるのが体育館です。
施設のシンボルといってもいいでしょう。イメージは田辺市の山間深くに鎮座する熊野本宮大社と熊野古道の樹木。体育館の外装は、黒に近い濃茶のタイルを下見張りにして、檜肌葺き屋根のイメージを表現したとのことです。
中に入ると、54m×54mの大空間があり、柱がない。PCaPCで耐震要素を加味して45度に振った柱梁のポストテンションのPC構造をメインに中央部は軽量化を目指し鉄骨による相互依存の架構を、ほぼそのままに空間参加させ、地震時の天井落下の心配のない、無駄を省いたシンプルデザインとした。斜めに振れたPC材は樹木のメタファー、扁平五角形の鉄骨材は空に浮かぶ群鳥のメタファーとして表現しているとのこと。
体育館を出れば、陸上競技場が目の前に広がる。トラックは全天候型ウレタン舗装、フィールドはJFA公認の人工芝フィールドでミスト噴霧装置付きで夏期の高温時での競技対策も万全です。
田辺スポーツパーク内には、野球場、室内練習場、テニスコート、多目的グラウンドなどのスポーツ全般できるようになっている。
また、多目的ホールもあり講習会など開催されている。
宿泊もできる施設もあり 2人部屋が4室、4人部屋が8室、8人部屋が14室があり、一度に152名も宿泊でき、競技者にとっていい環境を提供されている。
現在、健康志向などでスポーツへの関心が大きくなっている。小学生からおじいちゃん、おばあちゃんまで幅広い年代の方に親しみやすい公園になっています。この公園が全国の選手に届くよう私たちも頑張らないといけませんね。
【会報誌きのくにH31年2月号掲載】
情報・出版委員 亀山 忍